高校生の皆さん、日本語に訳すことなく、英語のまま直接聞いたり読んだりして理解できますか? また、逆に日本語から英語に直すのではなく、英語のまま直接話したり書いたりできますか? つまり、英語の4技能が使えるようになっていますか?
実は、共通テストの英語は難しくなったというよりも、訳読や受験テクニックの通用しない本格的な英語力が必要になったのですが、そのことに気づいていますか?
高校英語は、中学英語に比べると急激に難しくなります。すると中学まで得意だった生徒でも、英文を理解しづらくなって成績が下がりはじめ、英語が嫌いという生徒や苦手という生徒が段々増えてきます。皆さんはどうですか?
また、英語が好きで学校の定期テストはできるけど、実力テストになるとあまりできないという生徒もいると思います。 そのような生徒は教科書の訳を覚えているから学校の定期テストができるだけで、本当の意味で英語を読むことはできないのではないでしょうか? だから、実力テストであまり点が取れないのです。 模擬試験や、実際の大学入試の英語となると、さらに難しくなるのでなおさらです。
また、英語が本当にできるというのは単に学校の成績がいいとか、入試に合格するとい
うことだけでなく、”聞く・話す・読む・書く”4技能が使えるようになることなのです。 2022年度からの新しい指導要領でも英語を使えるようにするため4技能を統合的に伸ばすことが明記され、文法・訳読法からの脱却を図ろうとしています。しかし、教育現場が追い付いていません。高校生の平均が75wpm (語/分) という数字が、そのことを物語っています。(※wpmとは words per minute の略で、1分間に理解できる単語数のこと。)
大学入学共通テストでは、入試の定番だった文法や発音・アクセント問題がなくなり、本格的なリスニングとリーディングのテストが実施されています。リスニングは140wpmで流れてくるので、ほとんどの高校生は理解できません。 リーディングは総単語数が約6,000語あるので、試験時間の80分では1回読んで時間切れとなり、解答する時間は残っていません。少なくとも、リスニングと同じ140wpm以上のスピードがなければ解けないのです。
つまり、訳さず英語のまま理解できるようにしなければ通用しません。 今の大学入試の英語は、旧態依然とした文法・訳読法から脱却し、英語のまま直接聞いたり読んだりできるかどうか、つまり本格的な英語力が問われているのです。以前のいわゆる受験英語や単なる受験テクニックでは太刀打ちできなくなっていて、まったく別物になっています。昔ながらの高校の授業や、塾や予備校の受験対策は通用しないのです。