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第3章 英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」
(1)正則教授法 vs. 変則教授法 ₋明治時代の英語教育₋
明治時代に、わが国の英語教育には 「正則教授法」 と 「変則教授法」 の2種類がありました。
正則教授法というのは、主に東京大学で勉強するために用いられていました。当時、わが国には大学教育の伝統がなく、欧米から教授陣を招き、英語で書かれた教科書や専門書を使って、英語で授業をしていました。従って、授業を受けるためには実際に使える英語力が必要だったのです。正則教授法というのは、そのための指導法のことで、実はこれが「直聞&直読直解法」 なのです。
それに対し、変則教授法というのは慶応義塾や東京専門学校(早稲田大学の前身)などの私立の学校で用いられていました。当時、外国人の教授がいなかったこれらの学校では、外国語で書かれた専門書を訳して勉強していたのです。そのための指導法が変則教授法で、これが 「文法・訳読法」 (返り読み式) なのです。
つまり、当時は使える英語の指導法として「正則教授法」 (=直聞&直読直解法) があり、その一方で、英語を訳して理解するための指導法として「変則教授法」 (=文法・訳読法) があったのです。
(つづく)
※このオフィシャルブログで『英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」』第1章~第3章を公開します。
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