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時代遅れの「文法・訳読法」

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直読直解法

明治時代には、訳して理解する文法・訳読法は「変則教授法」、英語のまま理解する直聞&直読直解法は「正則教授法」と呼ばれていました。でも当時は外国人が少なく、話す必要があまりないので正則教授法は廃れ、変則教授法が主流になったのです。現在も文法・訳読法は中学・高校の英語教育の99%以上を占め、直聞&直読直解法は1%未満しかありません。

文法・訳読法はなぜ「変則教授法」と呼ばれていたのでしょうか? そのルーツは漢文訓読法にあります。平安時代に遣唐使が廃止され、国風文化が起こりました。中国人との直接の交流がなくなったこの頃から漢文訓読法が発達し始め、江戸時代に入る少し前に今の形になりました。

中国語を話す必要はなくなったのですが、残された大量の巻物を読むために発明されたのが、返り点をつけて読む「漢文訓読法」です。もっぱら読むことを目的にした方法で、話すことは目的にしていない勉強法なのです。これが文法・訳読法のルーツで「変則教授法」と呼ばれた所以です。

故に、文法・訳読法が主流の日本の英語教育では話せるはずがないのです。親切なことに「漢文」は中国語とは呼んでいません。日本語に直して読む方法なので、正確な意味での外国語教育ではないからです。だから、文法・訳読法も「変則教授法」と呼ばれていたのです。いっそのこと、漢文に倣って「英文」という科目名だったら親切だったのにと思います。下手に「英語」という科目名にしたから、現在もなお続く英語教育の混乱が起きているのです。

現在は、航空機の登場で世界中に飛んでいけるだけでなく、インターネットの発達により国内に居ながらにして世界中の人々と直接交流ができようになりました。「文法・訳読法」による英文教育はもはや時代遅れなのです。

そのため、共通テストは「文法・訳読法」では太刀打ちできないように改革されたのです。リスニングテストは140wpm(語/分)で流れてくるのに、高校生が英語を理解するスピードは75wpmしかありません。また、リーディングテストの総単語数は約6,000語で試験時間の80分では読むだけで終わってしまい、解答する時間は残っていません。(※wpm とは words per minute の略で、1分間に理解できる単語数のこと。)

実際、多くの受験生が共通テストになって英語は難しくなった、時間が足りないと言っています。そのために高校や予備校では、共通テストは「精読」に対して「速読」の必要を説いています。また、英語が難化した共通テストを避けるために、指定校推薦や総合型選抜等で年内に早々と大学を決める傾向も顕著です。(※文法・訳読法の授業で言う「精読」とは、英文法を駆使して正確に訳し上げ細かい内容把握をすること。「速読」とは細かい内容把握より、スピードを重視して大まかに要点を把握することです。)

これからは英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」で英語を学ぶ時代です。訳さず英語のまま理解できるこの学習法では、高校や予備校の文法・訳読法の授業で行われている「精読」よりも正確に理解し、「速読」よりも速く読めるようになります。アメリカ人やイギリス人が普通に読んでいるように読めば、少なくとも英語を話す150wpmのスピードで理解できるようになり、さらに工夫してトレーニングするとネイティブ並みの300wpmのスピードで黙読ができるようになります。共通テストは時間内に余裕で解けるようになり、見直す時間も取れるようになります。これからの日本の未来を託す大学受験生は、一日も早くこの学習法に切り換える必要があります。

 

 

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