塾生の一人が高校の英語の授業で次のようなことがあったと話してくれました。「今日は時間を計ります。このプリントを読み終わったら手を挙げてください。3分以内で読めれば、共通テストはなんとか時間内に解けます。3分以上かかるようだと時間内に解くのは難しいですよ。」と長文のプリントを配られたそうです。
結果は、2人を除いて、最も速かった生徒は約6分30秒。ほとんどの生徒は7~8分、一番遅かった生徒は10分を越えていたとのこと。「精読」では時間内に解けないから、「速読」の練習をするように言われたそうです。文法・訳読法の「速読」とは、ざっと目を通して必要なところを探す、いわゆる斜め読みのことです。これでは、どうしても理解度が落ちるのは否めません。
除いた2人のタイムは著しく速く、ほぼ同じで約1分30秒だったそうです。2人のうちの一人は帰国子女で、もう一人が塾生。塾生が読み終えて手を挙げたとき「この長文を以前に読んだことがあるのかな?そうでなければ、海外経験のない君がこんなに速く読めるわけがない・・・」と言われたそうです。初めて読んだ英文だったにもかかわらず。一方、帰国子女の方は何も言われなかったとかで憤慨していました。
正則教授法の流れをくむ「直聞&直読直解法」は、英語のまま理解できるようになる学習法です。リスニングも長文読解も英米人のように訳すことなく直接理解できるようになります。 文法・訳読法の4倍(ネイティブ並み)の速さで理解できるようになります。ぜひ、英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」で将来使える本格的な英語を習得しませんか?(連載おわり)
※入塾を検討されている方は前もって「★入塾面接の栞」をお読みください。⇒事務局&研究会 | 武蔵ゼミナール (english634.com)
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現在、私たちは鎖国をしていて英語を話す必要がなく、英語で書かれた書物を通して学べばいい環境にいるのでしょうか?いいえ、そうではありませんよね。現代はグローバル化が進み、世界の共通語として日々使える英語が必要な環境の中にいます。 皆さんは、将来仕事でもプライベートでも英語を使う機会が増えるのです。すると、話すことのできない「文法・訳読法」ではなく、実用的な「直聞&直読直解法」で学ぶ必要があるのです。
最近の高校入試や大学入試では問題量が非常に増えていて「文法・訳読法」では太刀打ちできず時間が足りなくなっています。これは共通テストの英語が、話せるようになる英語力、つまり実際に使える英語力(=訳さずに英語のまま理解できる力)を前提にしているからなのです。 昨年と今年に実施された共通テストのリーディングは総単語数が約6,000語です。高校生が英文を読むスピードは平均して約75wpm(※1分間に75単語)なので、読むだけで制限時間の80分を使ってしまい解答する時間はまったく取れません。文法・訳読法では入試は戦えないのです。
英語のまま理解できる「直聞&直読直解法」なら訳読の生徒の約4倍の約300wpm(=ネイティブの黙読スピード)で理解できようになります。これに切り替えれば40分で2回読んで、残りの40分で問題を解き、見直す余裕も十分あります。
文部科学省は本気で英語教育の改革に乗り出しました。前近代的な「文法・訳読法」や単なる受験テクニックでは戦えないものに変えたのです。画期的な「直聞&直読直解法」でなければ、つまり、本格的な英語力がなければ、時間内に解き終わらない問題に姿を変えてしまったのです。でも、中学・高校の現場では追いついてないのが現状なのです。(つづく)
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明治時代に「正則教授法」と「変則教授法」という2種類の英語教育法がありました。 明治の初め頃に開校した東京大学では英米人の教授を招いて授業が行われていました。だから英語を話せないと東大で授業を受けることはできませんでした。それで当時、東大に入るための英語塾があったのです。そこで指導されていたのが「正則教授法」で、これが現在当塾でも指導している「直聞&直読直解法」です。
一方、「変則教授法」というのは、現在多くの中学や高校で行われている「文法・訳読法」のことです。当時の慶応義塾や東京専門学校(現在の早稲田)などの私学では英米人の教授はいませんでした。そのため、テキストを文法を駆使して分析し訳読すれば事足りたのです。現在でもほとんどの中学や高校では「文法・訳読法」で英語を勉強しています。
グローバル化が進み使える英語がより必要な今、英語教育の主流が「正則教授法(=直聞&直読直解法)」ではなく、「変則教授法(=文法・訳読法)」になっているのはいったい何故でしょうか? それは明治時代の終わりごろ、東京大学に日本人の教授が誕生し、また英語のテキストの翻訳にも成功したために英米人の教授が帰国し、その後の授業では直接英語を使う必要ががなくなったことが原因なのです。 このため「正則教授法」は不要となり、それ以後の英語教育では「変則教授法」が主流になっていきました。それが今でも続いているのです。(つづく)
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